きょうのテーマはこちら「どうなる?北海道の秋の味覚」
いつもならおいしいものが一杯の北海道の秋ですが、いろいろと異変が起きています。まずはこちら!「令和の米騒動?」
ご存じのようにスーパーなどでコメが品薄になりました。まとめてみました。
8月中旬ごろからスーパーの店頭などでコメが品薄になり、「令和の米騒動」と呼ばれる現象が起こりました。
9月に入って道内各地でコメの収穫が始まりましたが、新米がすぐ店頭に出回るわけではありません。
鈴木麻友記者「開店前のスーパーの前には、20人ほどの列ができています。ほとんどの方がコメを買うために並んでいます」
札幌・豊平区のこちらのスーパーでも、発注に対して納品が追いつかず、この日の入荷分は28袋。「1家族1袋限り」としていますが、すぐに売切れてしまいました。
そしてホームセンターには精米の代わりにこんなコーナーが登場しました。
鈴木麻友記者「通常のコメが在庫切れとなり、代わりに売り場面積が増やされたのは、こちらのパックご飯です」
その、パックご飯も在庫も徐々に少なくなりモチも併せて販売していました。
8月25日からゆめぴりかの収穫を始めた空知・南幌町のコメ農家は、時ならぬ精米作業に追われていました。
やまちゃん農産 山本克幸さん「米騒動が起きて僕のところでは稲刈りを中断して精米して、お客さんに出している」
今シーズンは少しでも早くコメを届けるために手順を変えたといいます。
こちらの工場でも「ゆめぴりか」の新米が急ピッチで袋詰めされています。ホクレンによりますと13日から順次、小売店に並び始めるということで、品薄は解消に向かいそうです。
米不足が起きたウラ側には非常に複雑な事情があります。「供給」=売る側と「需要」=買う側に起きた異変です。
■供給側の事情1
近年、コメの消費量は年間10万トンペースで減っていて、農水省は需要にあわせて生産量をおさえる取り組みを進めていました。
■供給側の事情2
去年のコメですが収穫は例年並みだったものの、精米する段階で割れるものが出たりして流通量が減りました。
でもこれだけでコメが不足するような事態ではなかったのですが…
■需要側の事情1
パンや麺類が値上がりしたため、相対的に安いコメの需要が増えたこと、そして円安などで外国人観光客が増え、寿司やおにぎりなどの需要が増えました。
そして、地震や台風への備えでコメを備蓄する動きが急激に高まりました。
特に8月8日に起きた宮崎県南部震度6弱、8月22日に発生した台風10号。このあたりでおよそ3週にわたってコメが急激に買われます。
これらが重なって8月下旬には小売りへの納品が間に合わなくなってしまったのが「令和の米騒動」だと農水省は分析しています。
新米の登場で供給は安定に向かっていますが、価格についてはこんな見方があります。
札幌市内でスーパー2店舗を経営するキテネ食品館の中塚さんは「去年10キロ買えた値段で5キロしか買えなくなる可能性もある」と話していました。
燃料や肥料など、コストの増加で今年コメは1割~4割前後高くなるという見方が小売店から複数聞こえてきます。家計にとっては厳しい秋になるかもしれません。
続いては海の恵です。
記録的な不漁が続くサンマですが、漁業情報サービスセンターによりますと、8月の道内のサンマの水揚げは、昨年と比べ豊漁であったことがわかりました。根室の花咲港が昨年に比べておよそ4倍。厚岸港が昨年に比べておよそ3.4倍。スーパーでも今年はコンスタントに見かけますね。
しかし今後は「ここ1か月くらいは去年を上回る漁獲が見込まれるが、漁期全体では去年並みの低い水準になるだろう」と予測されています。つまりこれからとれなくなってきそうなんです。店頭にあるうちに、おいしく食べた方がよさそうです。
そしてサケです。去年の秋サケの水揚げは、記録的に少なかったのですが、今年はどうでしょうか。なんと去年よりもさらに25%ほど減る予測で、平成元年以降最低となる見込みです。
さて、こうしたネガティブな要素がある一方で、北海道の秋の味覚にはいろいろポジティブな変化も起きています。
まずはおなじみのあの野菜に新たなスター誕生です。
小樽市忍路にある農園「なまらファーム」では、2021年からミニトマトの「ほれまる」という品種を栽培しています。
「ほれまる」は2019年に千葉県に本社を置く渡辺農事という会社が売り出した、まだ新しい品種ですが、農家の間で評判になり、いま着実に生産者が増えているそうです。
生産者の渡邊さん「30グラムくらいまでがミニトマトと呼ばれるんですが、キレイに栽培できるとそれを簡単にこえてしまうんです」
「ほれまる」は標準的なミニトマトより一回り大きく育ちます。中を見ると、果肉の部分が厚く、ゼリー状の部分が少ないのが特徴ですが、人気の秘密はその印象的な「味わい」です。
依田アナウンサー「んん!?おいしい~!濃厚です、とっても。香りもものすごく芳醇。ほれますね~これは!」
渡邊さんも一口食べて「ほれまる」に惚れこんでしまったそうです。
渡邊さん「もう本当に「ズキューン」と(笑)一口食べて「うまい!」しか出てこなかったんですよ。もう「愛」しかないですね。うちの妻は前に作っていた(ミニトマトの)品種を「元彼」と呼んでいます(笑)」
2021年に栽培を始めてから、毎年試行錯誤を重ねておいしさを追求した、なまらファームの「ほれまる」に、渡邊さんは「ほおばりっち」という独自の名前をつけました。現在およそ300株を栽培しています。
渡邊さん「他のトマトではどんなにがんばってもたどりつけない香り、たどりつけない甘さ、みたいなものが結構簡単に出てくるんです」
その愛情に応えるように渡邊さんの「ほれまる」=「ほおばりっち」は日本野菜ソムリエ協会の品評会で2年連続金賞を受賞しました。
渡邊さん「直売所でお客さんから「おいしい!」って言われるとすごいうれしい。そういう生きがいをくれる素敵な品種だなと思います」
渡邊さんのほれまる=「ほおばりっち」は9月末くらいまで毎週土曜日に小樽の「ポートマルシェオタルエ」で買えます。1袋およそ250グラムで大体500円とのこと。渡辺さんの農園以外のものでも「ほれまる」は今、道内各地の直売所やスーパーに出ていますので、気になったかたは食べてみてください。
そのほかにも道内の秋の味覚に近年、こんな新顔作物が登場しています。
「サツマイモ」「落花生」「ニンニク」です。
これまで、春先の気温が低いなどの理由で作れなかった作物が、気象状況の変化などで、新たに特産品になっているんです。
「サツマイモ」は道内の作付け面積がここ11年でおよそ10倍に!由仁町・栗山町・函館市などで生産が広がっています。
「落花生」は、道内では2008年ごろから栽培されるようになりました。主な産地は岩見沢市と十勝の芽室町で、2021年時点では8ヘクタールの畑に作付けされています。
道産の「ニンニク」は中国産に押されて一度衰退してしまった歴史があります。しかし2009年ごろから十勝の清水町や北見市常呂町で復活し、おととし(2022年)はおよそ980tが収穫されています。
いろいろ変わりつつある北海道の「秋の味覚」ですが、新しい味覚もぜひ味わってみてください。
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